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むし歯とは
むし歯は、むし歯菌が出す酸によって歯が溶ける病気です。むし歯菌はプラークに潜み、糖分を栄養にして酸を排出し、歯を溶かします。食べた後に歯を磨かなかったり、ダラダラと間食しつづけたりすると口内に糖分が長時間とどまります。それはむし歯菌にとって豊富にエサがあり活発になりやすい環境で、むし歯になりやすくなります。
食事や間食の時間・回数をしっかり決め、食後40分くらいしたら丁寧にブラッシングをして口内環境を整えることが、むし歯予防には大切です。
むし歯の原因と
なる4つの要素
むし歯はむし歯菌によって歯が溶かされる感染症です。むし歯菌・歯質・糖分・時間という4つの要素が絡み合い、条件がそろうことで歯は少しずつ溶かされていき、症状が悪化すると最終的に歯が失われます。以下でむし歯になる原因となる4つの要素について解説します。
- むし歯菌:プラークなどに入っているむし歯の原因菌です。
- 歯質:歯の表面のエナメル質が硬ければむし歯に強く、逆に軟らかいとむし歯になりやすくなります。
- 糖分:むし歯菌のエサであり、歯を溶かす酸を出すための栄養になります。
- 時間:お口の中にむし歯菌や糖分がとどまっている時間が長いほど、むし歯リスクが高まります。
むし歯を放置するのは
危険です
むし歯はごく初期においては歯の表面のエナメル質が溶かされるだけで、痛みや違和感はほとんどありません。痛みなどの症状で気がついたときには、歯の神経近くまでむし歯菌に侵されてしまっているため、治療では多くの歯を削ることとなります。痛みを我慢して放置してしまうと、歯の神経や根っこまでむし歯菌が侵食し、歯を抜かなければならない状況になってしまいます。
むし歯菌によって溶かされた歯は二度と元に戻ることはありません。健康な歯を少しでも多く残すためには、放置することなくすぐに治療することが大切です。
むし歯は早期発見・早期治療
むし歯治療では、ごく初期の段階を除いて歯を削らなくてはならず、歯にダメージがおよびます。むし歯のたびに歯を削っているとダメージは蓄積され、最終的には抜歯せざるを得なくなることもあるのです。
むし歯は、発見が早ければ歯を削らずにすむケースがあり、たとえ削る必要があっても最小限の範囲ですみます。また早期発見により、治療時の痛みや通院回数、治療費といった負担も少なくすることができるのです。
歯の健康を守るには、できるかぎり早くむし歯を発見すること、むし歯にならないようケアすることが大切です。定期検診を受診し、むし歯の予防と早期発見・早期治療に努めましょう。
むし歯の進行段階と治療法
※表は左右にスクロールして確認することができます。
進行段階 | 症状 | 治療内容 |
---|---|---|
ごく初期のむし歯
|
歯の表面にあるエナメル質が少し溶け、白く濁って見える状態。まだ自覚症状はありません。 | ご自宅でのブラッシングと、歯科医院でのフッ素塗布、メインテナンス処置によって治る可能性があります。 |
小さなむし歯 |
エナメル質がさらに溶けて、歯の表面が黒ずんでいる状態。まだ自覚症状はありません。 | むし歯の部分を削り、その部分に歯科用プラスチック(レジン)を詰めます。 |
大きなむし歯 |
エナメル質の下にある象牙質まで進行している状態。冷たい物や熱い物を口にすると、しみたり痛んだりすることがあります。 | むし歯の部分を削り、型を採って製作した詰めものを装着します。 |
歯の神経まで冒されたむし歯 |
歯の神経まで冒されている状態。何もしていなくてもズキズキとした強い痛みを感じます。 | むし歯に冒された歯の神経をきれいに取り除き、型を採って製作した被せものを装着します。 |
歯の神経が死んでしまっているむし歯 |
むし歯により歯の神経が死んでしまっている状態。神経は死んでいるため痛みを感じることはありませんが、歯の根に膿がたまると再び激しく痛みます。 | 歯の神経や血管を取り除き、歯の根をきれいに洗い流して、薬剤を詰めてふさぎます。その後、型を採って製作した被せものを装着します。 |
抜歯が必要なほど重症化したむし歯 |
歯の神経が死んでしまっている状態であり、歯を残すことができないほど重症化しています。 | 抜歯します。抜歯後は、入れ歯やインプラント、ブリッジといった補綴(ほてつ)治療で失った歯の機能を補います。 |
歯周病とは
歯周病は、歯と歯ぐきの間にある歯周ポケットに溜まった細菌により、歯ぐきやあごの骨に炎症が起こる感染症です。日本人の8割が歯周病やその予備軍といわれ、日本人が歯を失う原因の第1位でもある恐ろしい病気です。
初期段階は自覚症状がほぼないため、気がついたときには歯ぐきの強い腫れ・痛み、あごの骨が溶け出すといった深刻な症状になっていることもあります。最終的には歯が失われてしまうため、早期発見・早期治療が大切です。
歯周病について
歯周病は、細菌感染により歯ぐきが腫れてあごの骨が溶かされる病気です。歯周病の原因菌が歯周ポケットの中で増殖して歯ぐきに炎症を起こし、やがて歯を支えるあごの骨を溶かしていき、最終的に歯が失われる怖い病気です。
歯周病は段階によって「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。歯肉炎は歯ぐきが炎症を起こしている状態で、歯周炎は症状が進んであごの骨が溶かされている状態です。
日本人の約80%の大人が歯周病!
歯周病は日本の成人10人中8人がかかっている、または予備軍であるといわれている国民病です。「高齢者がかかる病気」というイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。早ければ20代でも歯周病の症状が出始めます。
歯周病の原因はプラークに潜む原因菌です。菌が出す毒素により歯ぐきに腫れや痛みが出たり、歯を支えるあごの骨が溶かされたりします。
歯周病は初期段階では自覚症状がほとんどなく、静かに確実に進行します。段階が進むと、歯ぐきが下がって歯が長く見える、歯ぐきから膿が出る、口臭が強くなるといった症状が自覚できるようになります。最終的には、あごの骨が溶かされ歯が抜け落ちてしまいます。
歯を失う原因の第1位は歯周病です
歯周病は歯を失う原因の第1位です。30代から60代の3人に2人が歯周病、またはその予備軍であるといわれています。そして、40代後半からむし歯よりも歯周病で歯を失う割合が増えていきます。歯周病は静かに進行するため、初期段階では気づかれにくいものです。そのため、徐々に進行していき40代以降に重い症状になってしまっていると考えられます。
歯周病の原因とリスク因子
歯周病は原因菌により歯ぐきの腫れや痛み、あごの骨を溶かすといった症状が起こる感染症です。歯周病の一番の原因はプラークで、時間とともに菌が増殖して毒素をだし、腫れや痛みなどの症状を引き起こします。
歯周病には間接的な原因となるリスク因子も数多くあります。喫煙、歯列不正、全身疾患、補綴物が合わない、糖尿病などの全身疾患、ストレス、遺伝的要因、薬の副作用、感染などが、そのリスク因子です。
子供の場合はこの中でも遺伝や感染といったリスク因子に注意すべきです。ご家族が重度の歯周病の場合、子供に原因菌が感染する可能性が高まります。そのため、お子さまのお口の健康を守るには、早い段階で管理・指導する予防意識が大切です。
歯周病治療
「ルートプレーニング」
歯周病治療
「ルートプレーニング」
ルートプレーニングとは、歯周ポケットの奥深くにひそむ歯石やプラークを、特殊な器具を使用して除去し、再付着を防ぐために歯の表面をツルツルに仕上げる処置のことです。
ルートプレーニングを行うことで歯ぐきの炎症が抑えられ、歯周ポケットを浅くできます。ご自宅での正しいブラッシングと歯科医院でのルートプレーニングの併用で、歯周病を改善していきます。
親知らずの抜歯
親知らずは前歯から数えて8番目にある最奥の歯です。現代人は昔の人と比べてあごが小さくなっています。そのためスペースが足りなくて親知らずが正常に生えず、炎症や他の歯に悪影響を与えるなどのトラブルが起きやすいのです。痛みや腫れの症状、親知らずの状態によっては抜歯を検討する必要があります。
親知らずの抜歯の
判断について
親知らずは必ず抜歯しなくてはいけない、というわけではありません。レントゲン検査などを行い問題がない場合には、抜かなくても良いケースもあります。
抜いたほうが良いケース | 抜かなくても良いケース |
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抜いたほうが良いケース |
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抜かなくても良いケース |
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親知らずの抜歯の判断は、的確な診断と処置が必要になります。親知らずが生えている方は自己判断せず、早めにご来院ください。
抜歯後にやっては
いけないこと
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抜歯部位を触らない
抜歯部分はなるべく触らないようにしてください。
抜歯部分に触りすぎると縫合糸が取れて傷口が開き、出血する恐れがあります。また、傷口が開くことで傷の治りが悪くなるためです。
「糸に汚れがつくのでは」と心配される方もいますが、縫合に使用する糸は汚れがつきにくく、ついたとしても取れやすい素材でできています。気になってしまうかもしれませんが、舌や指で触らないようにしましょう。 -
身体が温まることをしない
抜歯後は運動や熱いお風呂・シャワーなど、身体を温めることはお控えください。
抜歯後は破壊された組織の修復のために、炎症反応が起こって抜歯部分が腫れます。これは自然な反応であり、数日で治まる傾向にあります。
この炎症反応が起こっているときに、身体を過度に温めてしまうと血流が良くなりすぎて、腫れがひどくなったりズキズキと痛みだしたりします。さらに万が一傷口が開けば、大量に出血することとなるでしょう。
炎症反応による腫れをひどくさせないためにも、身体が温まる行動はできるだけお控えください。 -
過度にゆすがない
水で過度にゆすいだり、うがいをしすぎたりしないようにしましょう。
親知らずの抜歯後に空いた穴には、血液がたまります。この血液は傷口を治すためのもので、洗い流してしまうと傷口の回復が遅くなります。そのため、過度にゆすぐのは良くないのです。不快感があるかもしれませんが、洗い流さずになるべくそっとしておきましょう。 -
抜いた部位を
ブラッシングしないブラッシングの際は抜いた部分を強く磨かないようにしましょう。
抜歯後は傷口が塞がりきっていません。そのため、歯ブラシを強くあてると再出血する可能性が高いです。抜歯直後は歯ブラシをなるべくあてない、優しく磨く、柔らかめの歯ブラシを使うようにしましょう。 -
刺激物を食べない
抜歯後の食事では刺激物を避けるのがおすすめです。
抜歯後は傷口の回復を良くするためにも、栄養のあるものを食べましょう。硬いものは抜歯部位を傷つける恐れがありますので、柔らかくて飲み込みやすいものがおすすめです。また、辛い食べ物は傷口を刺激して、腫れや痛みを引き起こす可能性があります。なるべく避けるようにしましょう。 -
飲食をしない
麻酔が効いている間は飲食をしないようにしましょう。
麻酔が効いていると唇や頬をうまく動かせず、気づかないうちに噛んで傷つけてしまう恐れがあります。また、熱も感じにくいため、熱いスープに気づかず一気に飲んでしまい、火傷してしまうこともありえます。安全のためにも、麻酔の効果が切れて、お口周りの感覚が戻ってから食事しましょう。
無痛治療について
一般的に無痛治療とは、「麻酔をして痛みを感じなくさせて行う」治療のことをいいますが、麻酔をして痛みをなくしてしまった場合、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。
痛まないがゆえに本来削る必要のない歯までを削ってしまう
痛みを感じやすい歯も通常の削り方をして、治療後に痛みが出てしまう
このようなリスクを伴うため、当院では「痛みをごまかすだけの無痛治療」は不適切だと考えています。では適切な「無痛治療」とはどのようなものなのでしょうか。
――それは、鎮静処置などは最低限に抑え、患者さまの口内や全身の状態をよく診ながら、高度な医療技術にて極力痛みを感じさせない手法で治療を行うことです。
福岡県朝倉市の歯医者「さとう歯科医院」では、過剰に麻酔を使うことなく先端技術・機器を駆使した無痛治療を行っています。
レーザーによる無痛治療
レーザーによる無痛治療
レーザー治療は、レーザー光を照射することで、殺菌・蒸発・止血・鎮痛などの効果が得られる治療のことです。
通常の治療と比べて痛みが少ないため、麻酔の使用量を少なくすることができ、治療後の痛み、腫れが少ないという特長があります。むし歯・歯周病の治療や知覚過敏、口内炎の治療などに幅広く活用できます。
無痛治療のポイント
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信頼関係を作る
同じような処置をしても痛みを感じない患者さまもいれば、痛みを感じやすい患者さまもいます。
痛みを感じやすい要因は精神的な面が大きいと言われており、「痛くされるんじゃないか?」といった恐怖心から、痛みに対して敏感になってしまうこともあるのです。当院では、患者さまにできるかぎりリラックスして治療をお受けいただけるよう、しっかりコミュニケーションをとり、信頼関係を築いたうえで診療を行っています。
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早期発見・早期治療
むし歯で歯を削ることになってしまっても、軽度のむし歯の場合は治療時に痛みが出ることはほとんどありません。むし歯は進行すると痛みを伴い、治療時も痛みが出てしまいます。むし歯は早期発見により、治療時の痛みを抑えることができます。
定期的にお口のチェックを行い、早期発見・早期治療を心がけましょう。 -
先端医療機器の使用
当院では、麻酔などの鎮静処置を最小限にし、医療用レーザーをはじめ先端医療機器を用いることで、痛みをできるかぎり抑えた無痛治療を行っています。
副作用について
レーザー治療には副作用は特にありません。
例えば、電気メスの場合だと身体に電気を通してしまいます。そのため、心臓に持病がある方やペースメーカーを使用されている方、高血圧や妊娠中の方などには使用できません。しかし、レーザー治療ならば身体に電気を通さないので、どなたでも安心して受けていただけます。